■100年&雪月花廊     2020年8月1日~2日

新型コロナの感染の勢いが止まりません。このままだと近い将来また何か行動制限がされる日が来るのではないでしょうか。観光業をはじめとして北海道の景気が心配です。私の仕事もどうなる事やら・・。

また本当にアチコチ出掛けて良いものか悩みながらの活動ですが、常にポケットにアルコールを携帯し、何か触る毎に消毒しまくりです。

 

さて、今回は2020年時点での北海道100年食堂の最後の1店舗、室蘭は「天勝(てんかつ)」さんに伺う事にします。

前回、ピカピカにして出発後1時間でドロドロになったボディを出発前日早朝に洗車し、満を持して室蘭(むろらん)に向かいます。

 

休日ですが朝一で仕事があったので、出発がAM10時近くになってしまい、色々と立ち寄りながら片道330kmの予定をこなす為には高速道路の使用は不可避です。

(普段ロードスターで走る際は下道を楽しむので殆ど高速は利用しません)

ただ、年に10回乗るかどうかのロードスターにも一応10年位前にETC車載器を装着しております。

旭川鷹栖ICから・・

札幌JCT通過。

オープンで高速道路を走るのも意外と楽しい。大体時速90キロ位でノンビリ巡行していますので沢山の車が追い抜いて行きますが、皆さんこちらを興味深々見ています。しかし暑い日だった。北海道は各地で30℃超えでオープン走行はイコール日焼けサロンです。体中がイイ感じで灼けていく・・

恵庭で一旦高速を下りて「思君桜(しくんろう)本店」さんに立ち寄ります。これで通算3度目の訪問ですが、どうしてもこちらの蕎麦が食べたくてさ。(こちらも1919年創業の100年食堂です)

もりそば(670円税込み)を頂きます。見よ、この極太麺を。

コシも相当強く、歯の弱い方は食べるのが大変でしょう。麺の幅は最大およそ8ミリ、厚さも最大4ミリはあります。「蕎麦を食べてる!」という気分になれます。

メニューの一部です。税込みなので安いです。

そして・・ニシムラファミリーさんに立ち寄ります。

かつて北海道には「西村食品工業(本社札幌)」という製菓会社がありました。

創業は1929年。創業者はキリスト教の熱心な信者であった西村久蔵氏。

元「北海道議会議員・札幌商業高等学校の教師」であった西村氏は大変な人格者で慈善活動に献身的でした。

「氷点」で良く知られる三浦綾子著の「愛の鬼才」という伝記小説でも紹介されている程です。

 

西村食品工業(以下ニシムラ)で私が思い出すのは2003年まで存在した「100円ケーキの店リリー」です。

1976年、西村氏の意志を継いだ当時の沢村重一社長が鉄道弘済会(現在のキヨスク)の担当者と協力し、聴覚障がい者の雇用を推進するべく、札幌駅地下街に100円ケーキの店KIOSKリリー1号店をオープンし、沢山の聴覚障がい者を店員として雇用し、バックアップしました。

当時200円位が一般的な価格であったケーキに対し競争力を持たせる為、小ぶりながら同じクオリティのケーキを100円で販売できるようニシムラは儲けは二の次を貫いたのです。

 

※沢村氏は西村氏の札幌商業高等学校時代の教え子でした。氏は札幌商業高等学校に入学したものの、貧困で学費が払えず退学せざるを得なくなった際、西村氏が沢村氏を引き取り、卒業する事が出来ました。その後沢村氏は小樽高等商業学校(現在の小樽商科大学)を首席で卒業し、西村氏を慕い西村食品工業に入社したのです。

 

リリーでは店員さんが聴覚障がい者であった為、注文を受ける際はお客さんに品名と個数を紙に書いて貰いました。当時障がい者の働く場は今と違い殆どなく、テレビで紹介されたり、ドラマ化されたりもしました。

 

店舗数も当初は5つまで増えました(我が街旭川にもありました)。しかし、ライバルの菓子店が同様の格安商品を取り扱う様になったり、客の方が高級化志向になるなどし、徐々に経営に陰りが出てきます。しかしリリーはイチゴの仕入れ価格が1個70円になってもショートケーキを100円で売り続けたと言います。

 

そして2003年、ニシムラの経営破綻。100円ケーキの店リリーは当然閉店を余儀なくされました。当時のニュースはよく覚えており、長く勤めた聴覚障がい者の店員さん達が悲しんでいた事が思い出されます。

 

その時のニュースの動画がネット上にあったので、

リンクさせて頂きます。 →こちら

ニシムラの経営破綻後、現在は苫小牧の「どさんこエナジー」さんがニシムラのお菓子を継承しています。その店がここニシムラファミリーさんなのです。

 

ニシムラは北海道中に店舗を沢山持っていました。私の住む街にも幾つも取り扱い店舗があり、子供の頃からニシムラの様々なお菓子を食べていました。

私の叔父さんが働いていた事もあります。

ユカたん、懐かしいなあ・・

 

今回は今晩のテント内の夜食用、自宅へのお土産用、そしてこのHPを愛読してくれているHさんにお土産を購入しました。

Hさんは仕事でお世話になっている方で、先日「懐かしのレモンケーキを買いたいのだけれども、仕事の休日がこのニシムラファミリーの休日と同じで無理なんだよなあ」と言っており、私も久々にニシムラのお菓子を食べたくなったので今回立ち寄った次第です。

(お菓子は通販でも購入できますが、直接お店に行く事に意味が有ります!)

お土産のお菓子の他にパンも買った為、16リッターのクーラーボックスが一杯になりました。自宅から保冷剤をたっぷり入れてきましたが、真夏日なので保冷剤が持つか心配。

千歳から再び高速に乗り先を急ぎます。

北海道人の私も勘違いし易いのですが、

室蘭は意外と遠く、札幌から苫小牧までは70km位で

苫小牧から室蘭までも同様に70km位あるのです。

何となく苫小牧と室蘭は隣だからすぐ着く、みたいな

勘違いをしてしまうのです。

PM3時、自宅から270キロ走り、本日最大の目的地、創業1920年、今年で100周年の「天勝」さんに到着です。真夏日の上にずっとオープンで走行してきたので疲労の上、顔が痛い。

はい!注文したのは最もポピュラーな「天丼(税込み950円)」です。不揃いな大きさの海老天5本とイカ天が1本御飯の上に乗っています。天婦羅はタレに浸してから御飯の上に載せているようで、とても美味しいです。

撮影は遠慮しましたが店内は意外と広く、PM3時なのに5組位のお客さんが食事をしておりました。昼時はとても混むそうです。

暑くてゲッソリしていて天丼を完食できるか心配でしたが杞憂でした。一気に平らげ大満足です。ご馳走様でした!

これで北海道100年食堂38店舗のコンプリートが完了しました。

本日のミッション、①思君桜さんで食事 ②ニシムラファミリーさんで買い物 

③天勝さんで食事を完了し、これから更に70キロ先のキャンプ地、「雪月花廊」さんに向かいます。その前にどこかの温泉で汗を流して行こう。

室蘭と言えば白鳥大橋です。海に架かる素晴らしく美しい橋です。残念なのはロードスターの車高が低く、橋の欄干が邪魔して景色が見えにくい事です。

※室蘭市観光協会さんのHPから拝借の画像です。

惚れ惚れする程美しいですね!

室蘭の市道にて・・北海道らしい風景です。

盤渓ふれあいセンターにでも・・と思って来てみたら、私の持っている温泉情報本が古く、昨年で閉館していました・・。残念。

伊達市大滝区にある「ふるさとの湯」です。事前に色々調べていたらコチラがヒットし、しかも無料というではありませんか。早速寄ってみましたがここで問題が発生・・・。

入浴後に振り返って建物を撮影していたら、施設の入り口に「伊達市民以外の方の使用はご遠慮ください」と張り紙がしてあるではありませんか・・。施設に入る際は他のお客さんの後続で入った為、この張り紙に気付きませんでした。

 

思えばネット上の情報では(例えばコレ)施設内に設置されている施設利用者アンケートに「伊達市民か否か」に答えるとなっていましたが、私の書いたアンケートには伊達市大滝区の人かその他の地域の伊達市民かの二択しかなく、何だろうな?と思い適当に書いて入浴しました。

施設内には「伊達市民以外の方の使用はご遠慮ください」の張り紙は無かった筈です。(この施設、平常時は受付管理者が不在なのです)

 

タダでさえ目立つ私のロードスター、思い切り「旭川ナンバー」で施設の目の前に堂々と駐車し入浴していたかと思うと湯上りの汗が冷や汗に変わり、慌ててこの場所を退散しました・・・。

気付かず申し訳ありません。これは新型コロナ対策なのでしょうね。

 

またいつか伊達市民以外の人も利用できる様になると良いのですが。。

素晴らしいお風呂なので私は有料でも利用します。

コチラを利用しようと考えていた方もご注意ください。

通り掛かりに「徳舜瞥山麓キャンプ場」を見学。数年前までポツポツの利用者だったこの無料キャンプ場も、今やこの通りです。キャンプブームは凄い。

ココは車両の乗り入れが出来るのがイイのです。私は利用した事がありませんが。

2020年にグランドオープンした「ビレッジ大滝キャンプ場」も視察。こちらももう限界って程満員でした。

そして本日のキャンプ地「雪月花廊」さんに到着です。こちらは私が提唱する!?「レスキャン=レストラン付きキャンプ場、自炊レス出来るキャンプ場」ですが、到着が遅くなる事を懸念して夕食はコンビニで調達してきました。

この「雪月花廊」さんは廃小学校を利用したレストラン&宿泊&キャンプ施設です。ファミリーからライダー、チャリダー、通り掛かりの腹ペコさんまで誰でも気軽に利用出来る非常に懐の深い複合施設です。

建物の中は小学校だった頃のまま備品が残されており、

とても楽しいですよ。

こちらのオーナーさんと私は共通の知人がおり、赤の他人とは思えません。軽く雑談の後、キャンプ場利用料500円+車両乗入れ料500円の計1,000円を支払い、サイトに向かいます。

本日こちらのキャンプ場も混んでおり、早朝出発の私は騒音で皆さんに迷惑を掛けてしまうので、本来のサイトから少し外れた隅っこにテントを張りました。

 

しかし、これが後々 後悔してしまう事に。。

まずは本日の晩御飯と明日の朝食の食料チェック。

自宅で朝御飯→思君桜で昼御飯→天勝で夕御飯

一食多いか!?

最近毎朝10キロ走って3カ月で10キロ減量し、

苦労してスリムになったので食べ過ぎに注意なのですが、

車の運転もお腹が空くのです。

この日は350キロ位走りました。

夜食は「ユカたん=ニシムラ時代の当時のある社員の愛称だそう」と「レモンケーキ」を頂きます。ユカたんは要冷蔵なのでお土産には買っていません。カスタードクリームの入ったユカたん、現在の水準でも美味しいし懐かしかったなあ。

 

さて、前述した、「後悔」の件ですが、私のテントの周囲には私の他に、2つのグループしかなく、(他の沢山のキャンパーは遠く離れた建物の反対側にテントを張っています)私の他には、40代のご夫婦のテントと、どの国の方かは分かりませんが外国人の数組の家族連れの集団がレンタのキャンピングカーをベース地にしてそれぞれ20m位ずつ離れて設営していたのですが・・・

 

外国人の方々の騒音が半端ありません!

私も長い事キャンプをしていますが、こんなにうるさいのは初めてというレベルの騒音なのです。

 

・子供が大騒ぎ ・音楽ガンガン ・歌も歌うぜ ・大声で会話する という内容なのですが、元気な子供達が騒ぐのは当たり前で気にならないのですが、音楽ガンガン、酔って歌う、そもそも皆さん地声が大きく、「こりゃあ、本日は久々に耳栓をして寝る事になるなあ」と覚悟をしていた訳です(耳栓は万一に備えいつも用意しています)

 

そうしていましたらPM9時半頃、隣のご夫婦の奥さまの堪忍袋の緒が切れたのでしょう。果敢にも外国人グループの所に行き、静かにして欲しい旨を伝えております。私は内心「喧嘩にならないかなあ・・」とテントの中で心配し、息を殺していましたが、うまく話がついたようで奥さまに感謝したのでした。

 

外国人グループの子供達は子供同士や大人との会話は日本語で、大人同士だけで話をする際は現地の言葉で会話しておりましたので、旅行者ではなく日本在住の外国人の方なのでしょう。「イーアルサンスー」と言っておりましたのでその辺りのお国の方だと思います。

 

私もひとまず安心してその後すぐに就寝したのですが、PM11時何だか騒がしくて目が覚めました。

 

そうです・・ 外国人グループの内、子供たちは寝てしまったのでしょうが、大人達だけで再びあちこちにコダマする程の声で大騒ぎをしております。

 

音楽を鳴らす、歌を大声で歌う、何かゲームをしているらしく、負けたらお酒を飲む・・みたいな事をしていると思われますが、何を言っているのか分かりません。

 

先ほどの奥さまの注意も全く効果が無かったのです・・

ゲームをして負けたらお酒を飲むというのは、上画像「ジャッキーチェン主演のハリウッド映画、シャンハイ・ヌーン」のワンシーンに似ている気がしました。

何かゲームをして負けたらお酒を飲むっていうシーンです。

 

テント越しで実際私は何も見ていないのですが、リスニングでは「Fei Ya Ah Ah」(フェイ・ヤー・アー・アー)と掛け声をかけ、ジャンケンの様な事をしている感じでした。

 

私は怒りよりも何をしているのかが気になり、ネットで「Fei Ya Ah Ah」を調べたりしたのですが、よく分かりませんでした。

新型コロナ問題が無く、近所迷惑にならない場合は一緒にゲームをしたい位楽しそうにやっています^^;

 

まあこれが異文化交流っていう事なんでしょうね~。

キャンプ場など公の場でこういう問題がハッキリ表れます。東京人と大阪人が違うように、世界中の人々はそれぞれの考えや価値観があるという事を考えさせられました。相手の考えを尊重した寛大な気持ちも必要なんでしょうね。

 

この激しい宴会はAM1時近くまで続いたのですが^^;、更に私のテントにはアライグマがテントスカートの裾を捲り上げ侵入してきたりとこれまたビックリ。

コラー!と声を出して追い払いました。

北海道のキャンプ場にはアライグマがよく出没しますが、キツネよりも堂々と悪さをするので注意が必要です。

 

外国人の皆さんがそばで騒いでいるので恐怖は感じませんでしたが、静かだったら怖くて眠れなかったかも知れません。。

アライグマは可愛らしい見た目と違い凶暴な上、噛まれたら狂犬病等の感染症の危険もあるのです。

AM1時に再び眠りにつき、起きたのはAM4時。昨日ニシムラさんで買って来たガーリックラスクとアンパンを食べます。。自炊は・・・なし。^^;

向こうに見えるカマボコ型の屋根は旧体育館です。

もちろん今でも雪月花廊さんの

施設として使われています。

AM4時半頃から静かに少しずつ撤収を開始し・・

AM5時、お隣のテントの日本人のご主人に色んな意味でお疲れ様と別れの挨拶をし、帰宅の途に。

早朝だとドライブ自体がストレスなく楽しいものになります。夏であっても早朝なら涼しくオープン走行できますし。

朝もやの中・・。

「雪月花廊」さんから羊蹄山も望めます。道路のずっと向こうに見える山が蝦夷富士とも言われる羊蹄山です。

羊蹄山はもっと近づいて見た方が感動的に美しいです。

楽しい山道ドライブ。朝は交通量は少なく、

涼しくてサイコー!

中山峠

定山渓温泉街

札幌市内も早朝だと走り易い。

R275→R12をノンビリ走り、

トイレ休憩「道の駅たきかわ」。

暑くなってきたのでソフトクリームを

食べたかったが開店前だった。

喜茂別から二百数十キロ走ってAM9時半に自宅に到着。これだけ早く家に帰ると日曜日は全く違う事に時間を使えます。

そして自宅用のレモンケーキを妻と一緒に頂きます。「ユカたん」を持って帰られなかったのは残念ですが・・

妻「子供の頃を思い出すわ~」

 

という事でこれにて終了!

 

ではまた^^/

 

(コロナ問題で今後出掛けるのは難しいかも・・)