■出張ついでの道東旅

☎「ミスターaz。釧路まで来て欲しい。仕事の依頼がある」(一部略)

 

7月に入ってすぐ、仕事で釧路に行く事になった。片道300キロコースか。。

そしてカレンダーを見ながらスケジュールを考え・・・瞬時に私は

☎「12日金曜日にお願いします」

 

 13日~15日まで3連休。それに連結するのである。

さて、本題に入る前に私がどの様な情報を基に活動しているのかを紹介。

日々のネットでの情報収集はかなり大きいウェイトを占めるものの、情報本も欠かせないのであーる。

 

左)北海道キャンピングガイド(ライズ)

2007年から毎年欠かさず買っている。キャンピングガイド誌は何種類かあるが、これが一番使い易いと思う。取材に基づいた記事は納得感がある。また巻末に温泉割引券が付いているので上手に使うとモトが取れる。ただ残念な事があり、利用度が低いキャンプ場は年々紹介されない流れになっている。また来年も購入する予定だが、是非2年前の内容に戻して貰いたい。

 

右)マックスマップル北海道道路地図(旺文社)

ナビがあっても紙ベースの地図は頻繁に使うのだ。一目で分かる道路の種類、温泉やコンビニの所在、100キロ200キロ先のまだ決め兼ねる曖昧な目的地の様子を瞬時に知る事が出来る。色々比べてマックスマップルにしている。

温泉本も沢山買い込んだが、今は専らこれらの本を使う事が多い。

 

左)北海道の温泉 源泉かけ流しの湯(亜璃西社)

北海道の掛け流しの温泉180湯の情報を詳細に紹介。北海道は源泉数だけでも2,300ヶ所以上、温泉地だけでも250以上あると言われ、全てを本一冊で網羅するのは難しいが、この本があればまず困らない。

 

中)温泉番長ほっかいどう基本級(海豹舎)

北海道内の数百湯の入湯経験を基に舘浦あざらし氏が出版。

温泉を愛してやまない氏の独自の考えに基き、べらんめぇっぽい口調で各湯を紹介している。

情報誌としても良いが、読み物としても秀逸。数百湯を入湯した筆者がズバっと温泉を斬っているのが最高。

 

右)温泉番長ほっかいどう番長級(海豹舎)

温泉番長ほっかいどう基本級の番長版。要するに普通の人は行かない、温泉好きが通ぶって人に自慢してしまう様な温泉を紹介している。

野湯だったり、鄙びた旅館だったり・・・私はこちらの方を特に愛読している訳である。。

 

 

私は本屋さんに行くと、クルマ雑誌⇒アウトドア雑誌⇒北海道情報本コーナーという順番で回る。最近は殆んどアマゾンで本を買っているが、月に一、二度はコーチャンフォーに行き、何か面白い本はないか物色する。

 

左)HO(ほ)(ぷらんとマガジン社

 喫茶店や街歩き、温泉に飲食店紹介など企画は様々。

 気に入った回は買っている。

 毎回面白い題材を見つけて来て取材者も大したものです。

 

中)なまら蝦夷(松岡つとむ)

 本屋は勿論だが道の駅などにポッと置いてある旅行情報誌。

 一番の特徴は中身に写真が使われない事。

 地図と文のみで構成されており、つまりは情報量が多いとも言える。

 ユースホステルのオーナー等が書く記事は

 それぞれの地元の素晴らしさや楽しみ方が込められているのだ。

 

右)桃鉄ごはんB級グルメ旅 北海道東北編(笠倉出版社)

 タイトルに北海道とさえ書いてあればとりあえず手にとって見てみる。

 例えばこの本の様に内容に特異性があり面白ければ買う。

 スーパーファミコン時代にやった桃太郎電鉄が懐かしい。

 

という事で前置きが長くなったが・・本題へ。

AM5:28 層雲峡のセブンイレブンにて。観光地仕様の外観がとても地味。

三国峠から少し下った松見大橋が見えるポイント。

7月らしい緑々とした樹海がどこまでも見えます。

松見大橋
松見大橋

国道274号線、通称「鶴居国道」。

複数現れる青い柱の覆道が風車のように流れ、美しい。

白糠に出て国道38号線、太平洋沿いを釧路に向かう。

モーレツな霧。霧吹きで吹かれた位の霧。

AM8:30 道の駅しらぬか恋問で一休み。海が隣にあるのだが全く見えなかった。

そしてミッション(仕事)が終わったのはPM1:00・・・

通り掛かりの回転寿司で昼食を食べる。

和商市場で勝手丼か・・とも思ったが、やめた。

PM2:45 釧路市内のスーパー、トライアルで食料などを買い込み、キトウシ野営場に到着。驚いたのは結構いい型の花咲ガニが398円で売っていた事。

和商市場では2,000円はするよなぁ。何であんなに安いんだろ。

2年前には無かった入林届けBOXが設置されていたので記入。

ああ・・凄い濃霧。。因みに左手は海です。。

人影も全く無く・・・2年前の悪夢が蘇る。。

2年ぶりに訪れたこの野営場。何も変わっていない。

懐かしくて野営場内を撮影しながら歩いていたら・・・

すぐそこの草むらで何か動物が歩く気配が・・。

「おいおいまさかヒグマじゃないだろうなぁ」と身構える。

こちらに向かって歩いて来る音がする、が、姿は見えない。緊張する。

 

ビヨ~ン!と 草むらから茶色いカタマリが飛び出して来た。脚色無しで本当に飛び出して来た。出てきた瞬間数歩逃げましたから。腰抜けました。マジで。。

何なんだ、この人慣れした野ウサギは。

ややしばらくそこいらの草を食されていきました。

この野営場、夜になるととんでもなく寂しくなるんだよなあ。

10分ほど悩んだ末に、決心。この野営場を宿泊地とした。

SONYのラジオも調子よく、気持ち良く設営完了。しかし霧がヒドイ。

まずはいつでも寝られる準備をして・・

カメラ片手にそこいらを散策。炊事場もトイレも綺麗です。

景色は悪いし、する事もないので暫くこのベンチに座って読書。

 

「笑うな」筒井康隆。もともと子供が昔見ていたドラマを一緒に見ていて俳優としてオモロイおっさんだなぁと興味を持ったのだが(例えば深田恭子主演の「富豪刑事」の原作者であり、脇役で出演している)、氏が書いたものは「世にも奇妙な」系が多く、好み。

「俗物図鑑」等何冊か買い読んでいる。

有名なのは「時をかける少女」。

 

      筒井康隆氏
      筒井康隆氏

PM5:00 そろそろ夕御飯にでもしましょうか。

暗くなってからではニオイにつられ背後からヒグマが来てもかなわないし。

エビやらシイタケやらを焼いて、相撲や野球中継を聞きながらサッポロクラシックで楽しいひと時。。

PM6:08 炊事場にある照明に灯が入った。

あ~、これから恐ろしい夜が来るのだな・・・

福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件 とか 三毛別ヒグマ事件 を思い出す時間帯に差し掛かって参りました。^^;

PM6:15 夕食も終わり、気を紛らわせる為に焚き火作業に入る。

何度も言いますが、霧の向こうは海です。

PM7:30にはテントに潜り込み眠っていたと思う・・・

AM0:30に目が覚めたが恐ろしくて強引に寝た。

AM3:10 漁船の音に目が覚め、外に出て撮影(上画像)

漁船の長閑なエンジン音を聞くと何ていうか、どうにか夜を乗り切ったって感じ。

今日は霧が無い様だ。こうでなくては。

ちょこんと出た立ち岩も健在。

結局ここに一晩一人きりだったのだ。右手は森で鹿がうろついているのが見える。

ベンチに座ってホッと一息。ビールの缶は昨日の夜のもの。。

AM5:30 二度寝のあと朝御飯の準備に取り掛かる。

飛び回る虫も少なく快適。景色もまずまずいい。

AM7:00。キトウシ野営場を出発。右前方は昆布の干し場。砂利が敷かれている。

AM8:06 標茶町のシラルトロ湖。

今日はとりあえず多和平⇒裏摩周⇒神の子池 に行く予定。あとはいつもの行き当たりばったりで。。

AM8:57 360度の展望という多和平に立ち寄る。ガイドブックによると、ここのキャンプ場は芝生がフカフカらしく、寝心地がいいらしい。

多和平のセンターハウス。

キャンプをしている人はいなかった。穴場かも知れない。

ずっと向こうに見えるのは炊事場。テントサイトに真っ平らの所が少ないが、芝生は最高に良い状態。ゴロゴロ転がりたくなったぞ。

で、お約束の展望台が。

これぞ北海道!っていう風景が視界一杯に広がるのであった。

開陽台330度よりも広角な360度の眺め。

立派なセンターハウスにはお土産以外にもレストランがあって、キャンプの際には是非ここで食事をしたい。

養老牛の山。山にはお馴染み「牛」という文字が。。

画像をクリックして拡大してみて下さい。

AM9:55 裏摩周(うらましゅう)、初めて来ました。

霧も全く無く、実に美しいお姿であります。

摩周湖はここに入り込む川、出て行く川が無いカルデラ湖。

約7000年前の巨大噴火によって生成された窪地に水がたまった湖だ。

バイカル湖に次いで透明度が高い事で有名。

AM10:06

裏摩周からすぐの「神の子池」に行く。

国道から2キロ砂利道を走る。

神の子池は流入する河川がない。地下で摩周湖とつながっているとの事だ。

水深5m、平均水温8度である。

摩周湖の水量が年間通して変わらないのは、この神の子池と摩周湖が地下でつながり、一日12,000トンもの水が湧き出ているからと言われている。

この先にエメラルドグリーンの神の子池がある。

水が透き通っており、オショロコマが泳いだり水面に落ちた昆虫を凄いスピードで捕食するのが丸見えで楽しい。

で、そのすぐ横に問題の池。確かに素晴らしい色であります。この素晴らしい発色の理由は湧出した水が化学反応を起こしているから。

水温が年間を通して約8℃と低い為に、水中の倒木が腐らないらしい。

勿論このエメラルドの中をオショロコマが泳いでおります。この世のものとは思えない美しさであります。

さて・・本日の観光ノルマも達成したし、あとは風の向くまま気の向くまま。。

AM11:48 気付いたら浜小清水の道の駅におりました。。

暑かったのでソフトクリームを頂く。

PM12:02 浜小清水の道の駅隣に「前浜キャンプ場」があるので寄ってみる。

ここは前に一度来た事がある。

トイレと炊事場が場違いなほど立派。

前浜が工事中だった。残念。海岸が浸食されてきているんだよね。確か。

それでも隣は道の駅や飲食店があるし、便利なのでここに宿泊するかどうかしばし悩む。。

でもまだ昼で、楽しいオープンドライブもまだまだ出来そうだ。走りだす。

右手は原生花園。花に疎いのでスルー。

PM12:58 呼人浦キャンプ場に来てみた。ここはライダーの聖地の一つ。

ロケーションは最高だが。。

ここを本日の宿泊地にしようとも考えたが、駐車場から荷物を運ぶ必要があるので、3分位悩んで出発。街や温泉も近くて良いのだけど・・。

PM3:04 走りながらアレコレ考えて、宿泊地は「白滝高原キャンプ場」に決めた。となれば、途中、行った事のない名湯セトセ温泉に寄るのが自然な流れ。

床から天井まで懐かしのタイル張り。お湯は肌がツルツルになる大好きな泉質。

勿論源泉掛け流しだ。露天風呂はないが、入湯の価値あり。

PM5:00 白滝オートキャンプ場に到着。

ファミリーキャンパーでごった返しているかと心配してきたが、ファミリーキャンパーは近くの丸瀬布いこいの森キャンプ場に行くらしく入場率は20%程度。。管理棟のおじさんに「ハイシーズンは混みますか?」と尋ねたところ、「いやいやココはいつも閑散としているよぉー」と正直に教えてくれました。

しかし、ここは私好みのキャンプ場である。オートサイトは電源なしで1,000円と格安。しかもサイト自体がとても広い。惜しむらくは多くのサイトが傾斜している事。真っ平らだったら最高だった。

斜めのサイト
斜めのサイト
ハネナガキリギリスの幼虫
ハネナガキリギリスの幼虫

ハネナガキリギリス(北海道特有のキリギリス)の幼虫がウジャウジャいた。数分で10匹以上捕獲。キリギリスは成虫になると極端に捕獲し難くなるが幼虫時代であれば数も沢山いるので楽々だ。画像のキリギリスだってあと2度も脱皮すると成虫になるからキリギリスの捕獲は幼虫が狙い目。

そうそう、よくキリギリスを飼っている人がキュウリやネギだけを餌にしている場合があるが、基本肉食ですから。栄養失調や共食いの原因になります。

肉食か草食かの簡単な見分け方として触角が長いのが肉食系、短いのが(トノサマバッタとか)草食系が多いのではないかな。

 

さて童心に帰って思わず捕獲したキリギリスは再び草原にお帰り頂きました。

テント内の様子。ラジオをぶら下げたり蚊取り線香を焚いたりしています。電池式の虫除けではなく蚊取り線香を使うのは煙の動きを見て効果的に置く場所を考える事が出来るから。

PM6:05 晩御飯はジンギスカン。途中のセイコーマートでお一人様用を買って来た。セイコーマートは気が利く商品があるよねぇ。

ビールはいつもサッポロクラシックだが気の迷いでバドワイザーを買った。

でもコレ、キリンで製造しているんだよね。久々に飲みましたが味は好みです。

こんな感じでいつも食事しております。今回は虫が少なく、野球中継を聞きながらゆっくりと食事出来ました。アブやらハエ、ヤブカにヌカカがウジャウジャいる場合、オチオチ食事も出来ないのです。

トイレはとても綺麗。

何と蛇口は手をかざすと水が出る自動です。キャンプ場では珍しい。

ロードスターにテント一張りではスペースに余裕があります。

食べるモノ食べたら眠くなる。ちょいと読書をしてから・・zzzz

PM9:00には睡眠・・・

AM5:00 朝起きてみると何だか向こうが騒がしいぞ。行ってみるとウルトラマラソンみたいのをやっていて2日目のスタート地点の管理場になっているらしい。

秀岳荘の簡易店舗も出現。

バンガロー群。施設はどこをとってもいい感じ。ココは家から80キロ位だし、また近々来たいと思う。

しっかし2日間で110キロも走るなんて信じられん。しかも砂利道の林道を走ったりするらしい・・。凄いですなぁ。

1日5キロのランニングしている私はテントに戻り、コーヒーを淹れる。。

AM6:15 はい、いつものトマトです。。

AM7:43 家路につく。上を走る道路は旭川紋別自動車道(無料)、私は下道(国道333号線)を走る。

しらかばロード。殆んど車と擦れ違わない。上川まで5台位だったかなあ。

旭川紋別自動車道に吸い取られている。。

お陰様でノンビリ走れるのだが。

北見峠。閑散そのもの。パーキングスペースにはタイヤの痕跡が猛烈にあり、国道333号線の存在意義を考えさせられる。

旭川紋別自動車道を何度かくぐる。人間の力は凄いものですな。

左上を走る旭川紋別自動車道。凄いね。

午前9時頃に自宅へ到着。その後妻とイオンにメガネや洋服を買いに出掛ける。

そして帰宅後は以前履いていたワタナベホイールのレストア作業に入る。

何色に塗ろうかなぁ。元のシルバーか、定番のガンメタか、思い切ってブロンズもイイかも。

 

 ではまた!