■増毛に行くしかない!!

5月27日(土曜日)、休日ではありますが、午前中にお客さんの所に仕事で伺う予定がありました。

そのお客さんは普段使いの車両の他にGX-71チェイサーGTツインターボ(最終型)とJA22Wジムニー(これも最終型)を趣味で所有しており、また新車時からこれらをずっと乗り続けていて、コンクリート床のガレージ保管で、相当程度が良さそうなので、見学も兼ねています。

お客さんの自宅の場所特定に繋がる可能性が高いので、残念ながらクルマの実物画像はお見せ出来ません。という事で当時のカタログから・・まずはチェイサーGTツインターボ(昭和63年式=1988年式)。

実際のカラーはスーパーホワイトで、全て完全な純正仕様でした。

年に数度しか乗らず、トータルでも7万キロ程度の走行距離。また車検はずっと継続して取り続けているそうで、計画的に様々なパーツを交換しています。

まあ、驚くほど綺麗でコンクールコンディションでした。

 

 

昔は山ほど走っていたチェイサーを含めたマークⅡ三兄弟も、最近では殆ど見掛けなくなりましたねえ。

ちなみにカーセンサーを見ましたら、同じクルマは日本で1台だけしか売りに出ておらず、価格は車体のみで450万円でした。驚きのプレミアム価格ですね。

そしてもう一台はジムニーJA22W最終です。画像はシルバーですが、実際のカラーは激シブ純正深緑でした。こちらも錆も全くなく完全な純正仕様で程度抜群。走行距離は76千キロで、本当に綺麗な車体でした。

私は仕事用にJB23Wに乗っていますが、武骨ながら洗練された感じのJA22W最終型が歴代ジムニーの中では一番好きです。

いやあ、いいものを見せて頂きました。

さて、AM11時には自宅に帰り、今日は増毛(ましけ)町に妻を誘って出掛けます。

目的は「増毛春の味祭り」と、このお祭りに伴って「旧増毛小学校の開放」がある為です。

ロードスターでキャンプも兼ねた旅行にしようかとも思ったのですが、本日は強風で、テントを張るのに適さない感じだったのと、仕事も色々溜まっているので日帰り、フォレスターで出掛ける事としました。

増毛に到着。出店でまずは腹ごしらえ。贅沢にもボタンエビの炭火焼。普通は刺身や寿司で食べるところ、焼くんだからねえ。5匹で1,000円。文句なく美味しい。

漁業の町らしく、様々な催しがされています。

でっかい茹で窯でタコをどんどん茹でています。豪快!

メインロードは歩行者天国となっています。

色んなものを食べ歩きします。

麺屋田中商店さんで、エビラーメン醤油(800円)を頂きます。

スープに強烈なエビ風味が漂います。美味しかったです。ご馳走様でした。

日本最北の酒蔵「国稀」も増毛です。「国稀」主催の利き酒コンテストが開催されていました。

ひとしきり食べた後は、本日のもう一つの目的「旧増毛小学校」の校舎を見学しに行きます。私はこの校舎に入るのは初めてです。

旧増毛小学校の校舎は昭和11年(1936年)に新築され、北海道内では最大で最古の木造校舎です。平成24年(2012年)まで現役として使われていましたが、老朽化や耐震性の問題から移転する事になったのです。

(平成24年時点で8学級、教師17名、児童数148名でした)

うーむ、感動です。ようやく校舎内に入る事が出来て感無量です。

尚、この校舎は北海道遺産に指定されております。

ふるさと納税で建物の補修がされているようですが、私も増毛町には毎年ふるさと納税をさせて貰っているので、いくばくかはお役に立っていると思います。

なんと見学には無料でガイドさんが付いてくれます。この男性は元中学校の校長先生で、この校舎で教鞭をとった事はないのですが、地元の教育界については当然色々と詳しく、大変楽しく見学をする事が出来ました。

この廊下の長さは50mもあり、小学生の50m雑巾がけ競争歴代記録第一位は何と8.4秒との事。凄いスピード。ホント!?

保健室。何とも趣のある風景・・

昭和30年代の部屋。大昔の机や椅子も保存されていたんですね・・

長年にわたる卒業アルバム等も展示されていました。世界的シェフの三國さんもこの学校の卒業生です。

そうそう、昔の学校って中庭がありましたよねえ。私は昭和52年(1977年)が小学校入学でして、当時の学校はこんな雰囲気でした。

時間がどれだけあっても見る事が出来ない位の量の写真が展示されています。

当時の増毛と言えばニシン漁による富が溢れており、どの写真を見ても皆さんとても良い身なりをしています。

体育館。トラス式の骨組みが美しい。床も現代にはない懐かしい木張りです。

この学校は高台にあって風の影響を受けやすいのですが、

洞爺丸台風(昭和29年=1954年)にも軽々と耐えたそうです。

昭和28年(1953年)父母の会から贈呈されたグランドピアノ。なんと北海道2台目のグランドピアノなんだそうです。

とてつもない高価格だったのでしょうね。それを父母の会が贈呈するという事が、当時の増毛がどれ程ニシンによって好景気だったのかという事を表しています。

体育館入口の手洗い場。

ジムナジウム

何とGHQが室内運動場としてこの校舎の体育館を使ったそうです。歴史ですねえ。

縦書きの「運動場」の下に当時の「Indoor Gymnasium」の表札が・・アメリカの占領下に置かれるとこうなるんですね・・

何と増毛山道の部屋がありました。

 

増毛山道とは・・19世紀後半、ロシア帝国の南下を危惧した江戸幕府が宗谷方面への兵員・物資輸送の為に作られた山道で完成は1858年。現在の増毛町別苅~石狩市浜益区幌までの総延長は33km。

 

その後、交易にも使われていたが昭和に入ると次第に使われなくなり廃道化。

しかし、2008年から「増毛山道の会」による復元作業が始まり、2016年には完全に復元され、国土地理院の地図にも記載されるようになった。

様々な写真や新聞の記事が沢山展示されています。これも面白い。

これは丸一日いても見切れないぞ・・

 

余りこういった事に興味の薄い妻も感心しておりました。

現代風にモディファイされたトイレの入り口。

晩年の教室の様子。

どの風景を切り取っても絵になる・・

全て木造の階段。言葉にならない美しさ・・。

高台に建つ校舎なので、教室からは海が望めます。

こんな所で授業を受けていたら、ぼんやりと外ばかり眺めそう。

 

尚、ガイドの方は他にもいらっしゃって、この増毛小学校の先生だった方も含め、歩古丹小学校の話をしました(歩古丹小学校についてはこちらをご覧下さい)。様々な情報があったのですが、驚くべき事に歩古丹小学校の建物がまだ現存している事をご存じではありませんでした。

また新たな情報として、当時の歩古丹小学校の生徒は冬期間は増毛の町に住んでいたそうです。

 

いやあ、大変面白かった。また次回開放時には是非訪れようと思います。

帰り際に「フルーツラボ」さんで、飲食して行きます。

増毛は果樹でも有名な町でもあるのです。

私は梨のジュースを頂きました。

私の好物、アップルパイも。。

スカンピン(パン屋)さんのかずのこパン。数の子が贅沢に入っており、コリコリしていてとても美味しいのです。これは病みつきになりますよ。

帰り道、深川のとある納屋に掲げられている看板。いつも気になるんですよね。「ソニーラジオ」「テープコーダー」・・いや凄いです。

 

今回はガイドさんの解説もあったお陰で古い建物に全く興味の無い妻も割と楽しんでいました。

 

今度はロードスターでキャンプ旅に出掛けよう。ではまた!