旅先までクルマに積んで行き、その土地で自転車を乗り回してやろう、という思惑でフォールディングバイク(折り畳み自転車)を購入した。
最初はホームセンターで売っている激安のでいいやと思っていたが、事前に自転車の本を買ったりネットで調べてみると高いのはそれ相応に良い。
予算と性能の狭間で悩んだ挙句、DAHON(ダホン)の普及版自転車を選んだ。
という事で今回はいきなり試乗で20キロ以上先にある愛別の協和温泉に向かう事にした。
自転車に乗らなくなってから20年以上経つだろうか。いきなり往復45キロのサイクリングに一抹の不安はあったが、もし挫折したなら自転車を折り畳み、公共交通で帰ってくれば良いのだ。その点多少気楽だ。
旭川層雲峡自転車道(ウィキペディア)・・興味のある方はどうぞ
この日前日まで知らなかったが、旭川中心部から層雲峡まで68.2キロに及ぶ自転車道が存在しているのだ。しかもこの道路、「北海道道1136号旭川層雲峡自転車道線」という極めて立派な道路らしい。旭川に住んで数十年、こんな事になっていたとは・・興味の無い事には全く疎かった・・。
自転車道はとにかく立派。自転車版高速道路みたいなもの。
時々「○○まで○キロ」という案内表示もあって親切。
今回の旅のお供はちょっと前に買ったオリンパスのお手軽一眼、PEN。純正のボディジャケットとストラップを後日アマゾンで買って装着してみた。結構いい値段だったのだが色選びに失敗。マッチングが予想以上に悪かった・・。
それ以上にこのカメラを生かす写真が撮れない腕もだが・・
親切丁寧な標識群。標識によると層雲峡までは57キロ。出発からまだ数キロの所。
自転車道には時にこんな立派な休憩場所まで用意されている。驚いた。
至れり尽くせりの標識で、比布川(ぴっぷがわ)なんていうマイナーな川の名を知る事も出来る。しかし、私がすれ違った自転車は僅か2台だった。旭川を始めとした自治体ははこんな素晴らしい自転車道をもっとアピールし、活用すべきだと思う。
当麻辺りで。周囲の景色から現地点をハッキリと想像するのが割と難しい。クルマで走っている道路の景色と少々違うからだ。
時々ポケットからガーミンのナビを引っ張り出して地点チェックを行う。
GPS付きのサイクルコンピュータを買おうかと思っていたが、そう言えばガーミンのナビって徒歩や自転車にも対応しているので、新たに購入の必要が無い事が判明。ライブで走行スピードや距離も表示してくれる。
22キロちょっとを2時間かけて到着。かなりバテバテ。
三脚も持っていたのに一度も使わず・・。
炭酸冷鉱泉で知られる協和温泉。つまり炭酸水が湧いているという事。
昔の子供はこれで炭酸ジュースを作って飲んだとか。
露天風呂は無く、しかも少し狭い浴場だが入浴客が多い訳ではないので、のんびりと温泉を楽しめる。
売りである炭酸鉱泉の湯船は1m強四方のごく小さいもので、他人同士が一度に入る事は難しい。またその温泉も冷たい炭酸鉱泉を蛇口から出し、同時に横の蛇口から熱湯を出し、混ぜて丁度良い温度にしているので源泉掛け流しとはちょっと違う。
写真には撮れなかったが炭酸鉱泉の湯船の横の炭酸冷鉱泉の蛇口から飲泉する事も出来る。試しに飲んでみたが、鉄っぽい味と強めの炭酸が口の中で刺激的に広がりとても面白かった。
それより何より特筆すべきは寝湯(寝て入る湯船で専らジェットバスになっているもの)。今まで入ったどの温泉の寝湯より体にマッチした。若干体を屈折させて入るのだが、これだけでもここに行く価値があると個人的に思った。
ひとっ風呂を浴びてスッキリしたところで温泉そばの河原に座って長閑な田舎の風景を見ながらおにぎりとパンを食べた。こんなに清々しい気持ちは久しぶりだ。
帰りは自転車道を通らず一般道を走る。その方が町並みや景色を楽しめるから。
ただバテて4、5キロ走っては休憩を繰り返す。まあそんなノンビリもいいかなって思う。クルマでは考えられない超スローな感じ。
午後からの用事には何とか間に合った。。
総走行距離45キロのサイクリングの感想等
1.道路の細かな段差が予想以上に体にダメージを蓄積させた
2.登りの坂道には参った。が、下りは超爽快。このアメとムチ!?がたまらない
3.向かい風には戦意喪失しかけた。出掛ける時は風向き予報をよく見るべし
4.ランニングの5分の1位の疲労度で距離を稼げると思う。自力完走は満足感高し
5.世の中には身近なのに分からない世界がまだまだ沢山ある
(例えば自転車道の事)これからはそういった事を意識して生活したい
またその内ルートを選定し、どこかに行ってみようと思う。では!